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『わがままいっぱいの国』 第4章 空の旅

2012.01.16 (Mon)

第四章 空の旅


そこはしばふをうえた広い広い土地で、まわりは木木でかこまれていました。 入り口にはつぎのような立てふだが立っていました。


まほうの国飛行地

  かっ走路


二本の大きなぼだいじゅの木が、立てふだをとりかこむようにはえていました。左がわのぼだいじゅのみきに、小まどがあけられていて、その上にはこう書いてありました。


 試験飛行するものは、
  かかりの、やさしい
  ハトにもうし出ること


 セレストさんが小まどをたたくと、なかから、
 「クウクウ・・・・・・クウクウ・・・・・・クウクウ・・・・・・」
という声がきこえました。セレストさんが大声を出しました。
 「やさしいハトさんったら!セレストですよ。」
 すると小まどがあいて、一羽のハトがあいそよくあいさつをしながらあらわれました。
 「クウクウ・・・・・・なにかご用ですか、セレストさん?」
 「やさしいハトさん、少女ようせいのミッシェールさんをおつれしましたよ。ミッシェールさんは、これからまほうの果じゅ園へいくのです。ミッシェールさんを、たしかにあなたにあずけましたよ。しばらくのあいだ、ミッシェールさんをひっぱってあげてくださいな。まだ一度も空を飛んだことがないひとなんですから・・・・・・それでは、ミッシェールさん、さようなら。どうぞ気ままにね。」
 ミッシェールはたずねました。
 「なぜ、どうぞ気ままになんていうんですか?」
 すると、セレストさんがこう答えました。
 「それはね、まほうの果じゅ園では、だれも、『幸運をおいのりします』とはいえないからです。だって、まほうの果じゅ園では、だれだって幸運をつかむことができるんですものね。」
 ミッシェールは大きくうなずいて、こういいました。
 「なるほどね! ほんとだわ。ではセレストさんも、お気のままにね!」
 セレストさんがいってしまうと、ミッシェールは、ハトのほうを向きました。やさしいハトが、こういいました。
 「クウクウ・・・・・・なんてかわいくて美しい青空のようせいだろう。ところで、あなた、いままでに空をとんだことがありますか?」
 「いいえ、一度もありません。」
とミッシェールは答えました。
 すると、ハトがとてもあいそよくいいました。
 「けっこうです。わたしがとびかたをはじめから教えてあげますよ。」
 そして、ハトはとまっていた木からミッシェールの肩にとびうつってくると、羽がきちんとくっついているかどうか、くわしくしらべました。
 「けっこう・・・・・・だいじょうぶですよ・・・・・・うっとりするようなかわいい羽をもっていますね。これなら、じゅうぶんにとべますよ・・・・・・でもね、おじょうさん、よくよく注意しなければいけませんよ・・・・・・うっかりしていると事故を起こしますからね・・・・・・あなたがたは、男でも女でも、よく『ハトはとぶ』といいますね。それがまるであたりまえみたいにね・・・・・・でもね、あたりまえなんてことはひとつもないんですよ・・・・・・ハトがとぶのは、とぶことを学ぶからなんですよ。」
 それから、ハトはミッシェールに、どうやって小鳥がとぶのか、説明してくれました。しばふをうえたかっ走路には、白いカモメがたくさんいました。かれらは、しんまいのようせいがしている、とぶ練習をてつだうためにいるのでした。
 やさしいハトさんは、このカモメたちの隊長さんだったのです。
 やさしいハトさんは、カモメたちが羽をまったく動かさないでとぶことを、ミッシェールに話してきかせました。
 「なぜ、そんなことができるの?」
とミッシェールがたずねました。
 やさしいハトさんが説明しました。
 「それはね、カモメたちは気流を利用することを知っているからですよ・・・・・・ほら・・・・・・水のなかにも・・・・・・あの水流ってのがあって、そのおかげで、およがなくっても遠くへ流されることができるってことを知ってるでしょう・・・・・・あれと同じことが空中でも起きるのですよ。」
 そして、やさしいハトさんが命令すると、一羽のツバメが、木にとまる方法や、かべにつくった穴、つまり巣にはいっていく方法を、ミッシェールに実演してみせてくれました。
 「わたしもやってみたいわ。」
 「では、向こうへいって、ここへとんできてごらんなさい。五、六ぺん羽ばたいて、何メートルかとんでみるのです・・・・・・最初はあまり遠くからとんではいけませんよ。」
 ミッシェールは、羽を二、三回はばたいてみました。いつも小鳥たちがやるのを見ていましたので、そのまねをしてみたのです。と、たちまち、ミッシェールのからだは地上から十メートルもまいあがってしまいました。
 ミッシェールはびっくりしてしまいました。びっくりしたあまり、かの女は、はばたくことをやめてしまいました。
 すると、こんどはすっと落ちそうになり、かの女はこわくなってきました。
 下から、やさしいハトさんがさけびました。
 「着陸する前に、ちょっとはばたくんですよ!」
 ミッシェールは、いわれたとおりにちょっとはばたいてみました。するとしずかに着陸することができました。
 やさしいハトさんが笑いながらいいました。
 「はじめてにしては、悪くないできですよ・・・・・・いや、あなたはなかなか才能がありますよ。すぐにじょうずにとべるようになるでしょう。もう五、六回練習すれば、まほうの果じゅ園へとんでいけますよ。」
 ミッシェールはたずねました。
 「でも、まほうの果じゅ園をどうやって見つけるの?」
 ハトが説明してくれました。
「そりゃ、かんたんなことですよ。まほうの果じゅ園は、ま南にあります。今、ちょうど正午ですから、太陽に向かってとべばよいのです。方向に東西南北があるってことは、教わっているでしょう?」
 「ええ。太陽に向かっているとき、東は右になり、西は左になるわ。」
 「そのとおり。でも、その反対を向いたときはちがいますよ。それにしても、まほうの果じゅ園は花ざかりのリンゴの木におおわれていますから、思いまちがうことはまずありますまい。 
 大きな森の上を、太陽に向かってとんでいきます。そして遠くのほうに白いはん点を見つけたら、それがまほうの果じゅ園です。木の上におりないように気をつけなさい。ひょっとして羽をいためたりしても、たすけてくれるものはひとりもいませんからね・・・・・・。
 そんな木におりないで、まほうの果じゅ園の空の大通りをとんでいくのです。この大通りは、木木のてっぺんに秋の紅葉の色でしるしがつけられています。ハトたちはみんな、この大通りをたどって女王さまのつかいをするのです。」
 「どんな女王さま?」
とミッシェールがたずねました。
 「まほうの国の女王さまです・・・・・・それはもう、とてもうっとりするような、陽気な女王さまなんですよ・・・・・・クウ・・・・・・クウ・・・・・・。」
 それから、ハトはミッシェールに、とぶ方法をながながと教えこんでから、やっとまほうの果じゅ園に出発することをきょかしてくれました。
 空中にとびあがり、やがて森の上にさしかかったとき、ミッシェールはじぶんのまわりに、ほかにも小さなようせいたちがとんでいるのを目にしました。なかには、とても早くとんで、あちこちの木のこずえにとまってはねまわり、それからまたとび立っていくものもいます。それは、もうずっと前にようせいになったものたちでしょう。また、なかには、反対に、ミッシェールのように、とびかたがとてもへたなものたちもいました。そういうものたちは、ときどき、二、三分のあいだ、前へ進まないことがあります。これは進む方向とは逆の気流にぶつかったからです。また、ときには、とつぜん十メートルも落ちることがあります。まるで、ふいに井戸にであったみたいです。これはエア・ポケットという、空気のなかにできる落としあなに落ちこんだためです。
 ミッシェールがこうしたエア・ポケットのひとつに落ちこんで、やっとの思いをして平均をたもち、呼吸をととのえようとしたとき、うしろから呼びかける声をききました。
「ミッシェール、とまってよ。わたしたちをまってよ。」
 ミッシェールは考えました。
 (わたし、あんまりつかれたので耳なりがするんだわ。これはきっと、とびつづけることができなくなってついらくするのね。)
 なぜこんなことを考えたかというと、かの女はもう、空をとんでいるというより、水のなかをおよいでるような気分になっていたからです。ところが、ミッシェールは、またもや、さけび声を耳にしました。
 「ミッシェール、ミッシェールったら・・・・・・。」
 ミッシェールはふりかえり、同じクラスのふたりの友だち、オデット・サンブルフイユとエリアーヌ・クロアレックを目にして、びっくりしました。このふたりは、いつもクラスでビリの成績でしたが、ミッシェールはこのふたりが大すきでした。
 ミッシェールは前よりもゆっくりとんで、ふたりが自分の高さまでこられるようにしてやりました。そして、ふたりにたずねました。
 「でも、あんたたちは、どうしてきたの?」
 「あんたと同じようにしてきたのよ。」
とオデットが答えました。
 「それで、あんたたち、でたらめカラスさんのテストに合格したの?」
 「もちろんよ!」
 「じゃ、問題がわかってたのね?」
 エリアーヌが笑いながら答えました。
 「だと思うわ・・・・・・だって、わかってなかったら、ここへきていないわけでしょ。でも、それよりふしぎなのは、イヴォンヌがテストに合格しなかったことね。ね、信じられないでしょ! 
 イヴォンヌが合格しないなんて・・・・・・だって、あのひと、いつも成績が一番だったのに・・・・・・」
 「合格しなかったって?あのカラス、イヴォンヌになんてたずねたの?」
とミッシェールがききました。
 「八かける六は?ってたずねたわ」
 「それで、イヴォンヌはなんて答えたの?」
 「四十八って答えたわ。」
 「なるほどね。ほんとうはね、八かける六は五十四だと思うんだがな・・・・・・でも、イヴォンヌは、たしかに九九をよく知ってたはずなのにねぇ。」
 すると、オデットがこういいました。
 「それが、やっぱりだめだったにちがいないわ。だって、でたらめカラスは、きっぱりとイヴォンヌを追いかえしちまったもの。イヴォンヌはとても悲しんでたわ。」
 ここで、エリアーヌが口をはさみました。
 「でも、とぶってことは、そんなにたのしいことではないわね。」
 ミッシェールは答えました。
 「そうね。ハトがとぶのをまねしようと思ったら、とてもむずかしいでしょうね。いちいち片手をあげて、『オデットの飛行』、『エリアーヌの飛行』って合図しなけりゃならないわ。それでも、いつもまちがうわね。」
 「ねえ、わたしたちの上をとんでいる、あの大きな鳥はなんなの?」
とエリアーヌがたずねました。
 ミッシェールが答えました。
 「ワシだと思うけど・・・・・・ねえ、あんたたちジュピテルを見かけなかった?」
 エリアーヌがいいました。
 「ええ!見かけたわよ・・・・・・それから、やさしいハトさんも見たわ。あのハトって、とても親切なのね・・・・・・わたしのこと、とてもかわいいっていってくれたわよ。」
 すると、オデットもまけずにいいました。
 「わたしのことも、いい子だっていったわよ。」
 「ほんとに、あのハトさんて、すてきね。」
とミッシェールもいいました。
 オデットとエリアーヌが、口をそろえていいました。
 「ほんとに、すばらしい先生だわね。」
 こうして、三人は、長いあいだ、じぶんたちのふしぎな冒険について話し合い、そうして話し合ううちに、旅のたいくつなことを忘れました。
 一時間十五分ばかりとんだころでした。三人は、はるかかなたに白いしみみたいなものを発見しました。それこそ、あのやさしいハトさんが話していた白いしみでした。
 「まほうの果じゅ園だわ。」
と三人が同時にさけびました。
 その白いしみにぐっと近よってみると、三人の目に、とても美しいけしきがはいってきました。その果じゅ園は花ざかりのリンゴの木でみちみちていました。リンゴの花は、まるで、いたるところ波が大きくうちかえしている、広い広い海のようでした。
 エリアーヌがいいました。
  「さて、これからがやさしくないのよ。着陸するんだから。」
 ミッシェールがいいました。
 「ほら、見てごらん。リンゴの木が植わっていない広い土地があるわ。ほら、あの果じゅ園のまんなかよ。」
 エリアーヌが答えました。
 「そうね。でも、あそこには人がいっぱいいるわ。大声をだして、みんなに離れてって、いってやりましょうよ・・・・・・でも、やさしいハトさんが教えてくれたことを忘れちゃだめよ。まず、つばさをたたむようにして・・・・・・着陸する前に小さくはばたくのよ。クウクウ・・・・・・クウ!」
 三人は果じゅ園のまんなかめがけてすべるようにおりていきました。ところが、あと五メートルで着陸というときに、何人もの少年少女たちが、三人がおりようとしている土地でおし合いへし合いしているのが目にはいりました。
 ミッシェールが大声でさけびました。
  「みんな、はなれてよお!」
 ところが、だれひとり動こうとしませんでした。この子どもたちは、どうやら、とっくみ合いのさいちゅうのようでした。みんな、口口にさけび、手をふりまわしているばかりで、ミッシェールのいうことなどには耳をかそうとしませんでした。
  こんどはエリアーヌが大声でよびかけました。
 「ねえ、おねがいだから、はなれてよ。はなれてくれないと、わたしたち、あんたたちの頭の上におりてしまうわよ。」
 それでも、みんなはこの三人の新入りのまほうつかいたちのことなど、とんと気にするようすがありません。まるで、こんな三人などこの世にいないみたいなのです。
 とうとう、オデットが腹を立ててしまいました。
 「まあ!なんていじの悪い子たちなの!」
 そして、かの女はひとりの少女の頭の上におりようとしました。少女は大声をあげると、手を大きくふってオデットを地面にほうりだしてしまいました。かわいそうに、オデットは地面にたたきつけられて、片方のはねをおってしまいました。
 ミッシェールは、なんとか、ひとりの少年の背中にのるようなかっこうでおりることができました。そしてエリアーヌは、どうにかこうにか、一本のリンゴの木にしがみつくことができました。
 ミッシェールは、少年の肩からおりるとき、その少年の顔をのぞきこんでみて、なんともいえないくらいおどろいてしまいました。その少年は、なんと、おとうとのジェラルドだったからです。
 「あら!なぜ、あんたはこんなとこにいるの?」
 ジェラルドがこう答えました。
 「なぜってことはないさ。オリビエだっているよ・・・・・・でも、ミッシェールねえさん、ぼくの肩なんか落っこちてきて、いたいじゃないか・・・・・・」
 ジェラルドはとても腹をたてており、ぶんぶん手をふりまわしました。
 「あんたたちはいつからここにいるの?」
とミッシェールはたずねました。
 「きのうの夕方からさ。」
とジェラルドが答えました。
 「あんたたちも、テストに合格したの? 信じられないわね・・・・・・あんただって、オリビエだって、なんにも知りやしないんだから・・・・・・まさか、あのカラス、あんたたちに、ゴール人はキリスト教を信じなかったかなんて、きかなかったでしょうね。」
 「そんなことは、ぜんぜんきかなかったよ。ただ、八かける六はいくつかってきいただけさ。」
 「それで、あんたはなんて答えたの?」
 「五十五さ。」
 「まあ、そんなとこでしょうね。あんたは九九の五の段までしか知らないものね・・・・・・そしたら、あのカラス、なんていったの?」
 「よくできたってさ。」
 「へんなカラスねえ・・・・・・わたしには、八かける六は五十四で、とてもよくできたっていったくせに・・・・・・それで、あんたたちは、ここでは、家にいるよりも、おとなしくしてるんでしょうね。」
 「ミッシェールねえさん、ここではね、だれもおとなしくしていないよ。みんなやりたいことをやってるんだよ。」
 「でもね、おとなしくしていようと思えば、それもできるのよ。」
とミッシェールは、ねえさんらしくきびしい口調でいいました。
 するとオリビエが口をとがらせてこういいました。
 「そりゃそうさ。でもね、だれだって、おとなしくしていたかないさ・・・・・・おとなしくしていたいなんて思うやつはひとりもいやしない。」
 「それで、みんなはここでなにをしているの?」
 ジェラルドがふくれっつらをして、こう答えました。
 「みんな、とっくみ合いのけんかをしてるのさ。」
 ミッシェールはまわりで動きまわっている子どもたちのむれを心配そうに見まわしました。そして、
 「あれでは、みんな、つばさをおってしまうわ。」
といいました。するとジェラルドが、
 「そんなことないよ。つばさはね、ほら、ずっとむこうの女王さまの家のそばになる、着がえ室に置きにいけばいいんだ。」
 「あら、ほんと。そうね、ここには女王さまがいるんだったわね。それで、女王さまをおたずねすることはできるの?」 「うん、たずねたきゃできるよ。」
 「でも、いきなりおたずねしたってだめでしょ? おたずねするやり方があるでしょう?」
 「やり方なんてあるかい。ここじゃあね、だれだって、したいと思うことをしてるのさ。」
 このとき、とても背の高い男が子どもたちのむれに近づいてくるのを、エリアーヌがみつけました。
 その男の顔は、バラ色にそまって、すべすべしていました。かみの毛は、まるでクリームのようにまっ白でした。それから男は、うすいグレイのざらざらしたあらいぬのの上着を着ていました。半ズボンをつけ、グリーンと赤のごばんじまの靴下をはいていました。
 とても親切そうな顔つきをした男でしたが、なにしろ、その庭には子どもたちしかいませんでしたので、その男があらわれたことで、みんなはびっくりしてしまいました。
 エリアーヌがジェラルドにたずねました。
 「どうしよう。あのひとはだれなの?」
 すると、ジェラルドが両手を頭の上にのせながら、こう答えました。
 「えっ!ああ、あの人かい・・・・・・ありゃ、地面たたきさんといってね、スコットランド人なのさ。とても親切なひとなんだけど、ちょっと危険な人物でもある。さっきもね、あのひと、ようせいのフランソワーズの歯を三本もおっちまったんだよ。」
 「どうして、おったの?」
 「あのひとはね、小さなボールを長い棒でうつんだよ。ボールはときには百メートルもとぶことがあるんだ・・・・・・だから、あのひとの通り道にいたら、にげださなけりゃならん。」
 ミッシェールがたずねました。
 「それで、そのフランソワーズのおれた三本の歯はどうしたの? 歯医者さんに連れてったの?」
 「そんなことするもんか! まほうの棒をつかってなおしちまったさ・・・・・・まほうの棒を、歯ぐきに近づけてさ、こういうんだ、『歯よ、はえよ!』すると歯がはえちまう・・・・・・とてもかんたんなのさ・・・・・・フランソワーズは新しい歯をどっさりこしらえてもらって、おおよろこびだったよ。今じゃ、あの子、新しい歯を十四本ももっているんだ。」
 このとき、ミッシェールは、おとうとたちをながめていて、かれらも手にまほうの棒をもっていることに気づきました。そこで、こうたずねました。
 「あんたたち、もう、その棒をつかったことあるの?」
 「もちろんさ!ふたりで自動車のガレージをつくったし、けさなんかすてきな朝食を作ったよ。ココアと、オランダいちごいりのパイと、パンと、バターと、オレンジ・マーマレードと・・・・・・でもココアのおかわりはつくれなかったな。だって、地面たたきさんが、ぼくのカップをわっちまったんだもの。」
 ミッシェールがいいました。
 「わたしといっしょにきなさい。つばさを着がえ室に置いて、女王さまをおたずねするんだから。」

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